陽のあるうちは それはもう あつくあつく
ああ夏だ くそったれ などと
汗をかきかき 汗をふきふき 思うのに
おとといあたりから
陽がすっかりしずんだ刻に さわあ と風がすずやかに肌をかすめる
ん 夏のやつめ
ちょっとぼやけてきたな
そう思いながら すこしさびしい
それでも また朝が来ると なんだ気のせいか と思うぐらい
あつくあつく 威勢がいいから
わたしは 夏にむかって また吠えながら
汗をかきかき 汗をふく
おたがい ぼやけるには まだ早いのだよ
私は偶然見つけた季節の経過を
見て見ぬふりをしながら さびしさを引き出しに しまいこんだ